12インチMacBookのCore MとCore i5の性能比較したら意外と高性能!快適に動作するかも!
「MacBook」のCore Mプロセッサの性能が不安
本気で12インチのMacBookを購入しようと色々と検討をしているのですが、一番ネックとなっている部分はファンレス機構を実現するために採用されたBroadwell-Yの「Core Mプロセッサ」がそれくらいの性能を持っているのかということです。
(追記:2016年4月に発売が開始された第2世代のMacBookはSkylake-Yプロセッサが搭載され全体的に10%程度の性能が向上しています。詳しくはこちらの記事で紹介しています。)
12インチMacBookは256GBモデルが「M-5Y70」、512GBモデルで「M-5Y71」と呼ばれるCore-Mプロセッサが採用されており、いずれも5W以内という超省電力での稼働することが可能となっています。
MacBook AirやMacBook Pro(13インチモデル)に採用されているBroadwell-Uプロセッサが14Wくらいの電力で動いていることを考えると、Broadwell-Yの省電力性能は高いことは明白です。
しかし、省電力化チップになればなるほど性能が低いものになってしまうというデメリットもあり、12インチMacBookは 2,304×1,440ピクセル のRetinaディスプレイを搭載していることもあり、画面を表示させるためにCPUに求められる負荷も非RetinaモデルのMacBook Airよりも高いものとなっています。
本当にCore Mプロセッサでまともに作業をすることができるのかが気になるところですよね。
Core MとCore i5の性能を比較
ということで、「Broadwell-Y Core M」と「Broadwell-U Core i5」、さらに13インチMacBook Pro Retinaディスプレイ(mid2012)に採用されている「Ivy Bridge Core i5」の性能をベンチマークでのデータを元に比較してみました。
すると、驚くことに2012年モデルの13インチMacBook Pro Retinaディスプレイとほぼ同等のスペックであることが明らかに。
追記(2015.04.02):1.1GHzモデルに搭載されるMacBookのプロセッサは「M-5Y31」であることが判明しました。0.9GHzのプロセッサをクロックアップして1.1GHzにしているようです。
機種 | 12インチ MacBook 256GB (2015) |
12インチ MacBook 512GB (2015) |
11インチ MacBook Air 128GB (2015) |
13インチ MacBook Pro R 256GB (2015) |
13インチ MacBook Pro R 128GB (2012) |
---|---|---|---|---|---|
CPU | Core M M-5Y51 2コア |
Core M M-5Y71 2コア |
Core i5 5250U 2コア |
Core i5 5257U 2コア |
Core i5 4210M 2コア |
GPU | HD Graphics 5300 |
HD Graphics 5300 |
HD Graphics 6000 |
HD Graphics 6100 |
HD Graphics 4000 |
クロック | 1.1GHz 2.6GHz(Tb) |
1.2GHz 2.9GHz(Tb) |
1.6GHz 2.7GHz(Tb) |
2.5GHz 3.1GHz(Tb) |
2.5GHz 3.2GHz(Tb) |
キャッシュ | 4MB | 4MB | 3MB | 3M | 3M |
Cinebench 11.5 Single-Core |
1.14 | 1.28 | 1.29 | 1.48 | ? |
Cinebench 11.5 Multi-Core |
2.64 | 2.9 | 2.86 | 3.54 | 2.82 |
Passmark CPU Mark |
2914 | 3205 | 3338 | 4139 | ? |
Cinebench R11.5 iGPU |
16.7 | 17.6 | 35 | ? | 16.92 |
一部データが無かったりして正確な数字は分かりませんでしたが、2015年製のCore M(M-5Y51、M-5Y71)と2012年製のCore i5(4210M)はほぼ同じ性能となっていることがわかります。また、MacBook AirのCore i5(5250U)にも匹敵するスコアとなっています。たった3年でここまでCPUの性能が上がっていることに少し驚きを隠せませんね。
追記(201705):MacBook 2015年モデルと2016年モデルの標準モデルのCore Mプロセッサの性能をGeekbench 3で比較をします。
MacBook 2016 Core m3-6Y30 |
MacBook 2015 Core M-5Y51 |
|
シングルコア | 2686 | 2385 |
マルチコア | 5120 | 4215 |
Core Mプロセッサは、Broadwell-YからSkylake-Yへと進化したことで基本性能が大きく向上していることが確認できますね。数字上はさほど差がないようにも見えますが、体感速度は確実にCore m3-6Y30を搭載しているMacBook 2016の方が速く、スクロールの引っ掛かりなどもほとんどなく、非常に使い勝手の良いデバイスになっていると思います。
Core Mでもそこそこ快適に動作するかも
13インチのRetinaディスプレイは2,560×1,600ピクセルと12インチの2,304×1,440ピクセルよりも低い解像度となっており負担は少ないです。
また、当初13インチのRetinaディスプレイが登場した時はスペックの低さから動作が不安定で評判はあまりよくありませんでしたが、OS X Mavericks 10.9.3でiGPUのVRAMの割り当てが1GBから1.5GBに引き上げられるなどし安定性が向上したこともあります。
OS X Yosemite 10.10では以前に比べても安定性が向上された設計されているはずなので、意外と12インチMacBookも安定した動作を得ることができるかもしれません。(後継OSのOS X El Capitan 10.11にアップデートすることでモッサリしていた動作がキビキビと動くようになり非常に使いやすくなりました。)
また、SSDストレージも2012年モデルはSATA接続でしたがLate 2013以降のMacBookはPCIe接続でより高速となっているので、もしかすると2012年モデルの13インチ MacBook Pro Rよりキビキビ動作するかもしれませんよ?
やはり「12インチMacBook」は買いかもしれません!!完全に購入する気分となりました。
追記(2015.04.02):12インチMakBookのGeekbenchベンチマークのスコアが公開されました。また、搭載されているプロセッサも「Core M-5Y31」であることが判明しています。
追記:実際に12インチMacBookを1年以上使用してきた感想として、Core Mプロセッサは決して速いCPUではありませんが、普通にブラウジングをしたりメールをしたり、簡単な画像処理をするくらいなら十分に使うことができます。
持ち運びを重視したいという方はMacBookという選択肢はかなり良いのではないでしょうか。
ちなみに、2016年モデルのMacBookは「Skylake-Y」のプロセッサのCore m3-6Y30、Core m5-6Y54、Core m7-6Y75の3つのプロセッサが搭載されるとみられており、大きく性能が向上することに期待が高まります。
MacBook (Early 2016) がリリース!
追記(2016年4月):2016年モデルの12インチ「MacBook」の販売が開始されました。
Intelの第6世代Skylake-Y Coreプロセッサを搭載し、下位モデルからCore-m3、Core-m5、Core-m7が採用されてCPUの性能としては10%程度向上していることが明らかになっています。実際に購入して2015年モデルのMacBookと性能を細かく比較しているので是非ご覧ください。
13インチMacBook Pro (Late 2016) がリリース!
追記(2016年10月):小型化された13インチMacBook Pro(Late 2016)の販売も開始されました。画面サイズをそのままに本体サイズを小型化してきたことによって、12インチMacBookと比較することが多くなるかもしれませんね。
サイズ感で選ぶならMacBookの一択となりますが、性能を考慮するのであれば13インチMacBook Proを選択した方がいいのかもしれません。