13インチMacBook Pro 2017(Touch Barなし)と旧型の比較レビュー!CPUの性能が意外と向上している!
13インチMacBook Pro 2017(Touch Barなし)レビュー
MacBook Pro 2017が2017年6月6日に発表されリリースされ2016年モデルは1年を経たずして旧型モデルになってしまうことになりましたが、大きな違いはCPUプロセッサが最新のIntelの第7世代Kaby Lakeに変更されましたが、それ以外の部分に変更点は特にありません。
なので2016年モデルのMacBook Proを所持している人は特に乗り換えるほどのモデルではないのですが買ってしまいました。13インチのMacBook Pro 2017を…。
今回購入したモデルは以下のモデルです。
- CPU:Core i5-7360U @ 2.3 GHz デュアルコア
- GPU:Intel Iris Plus Graphics 640
- RAM:8GB 2,133MHz LPDDR3
- SSD:256GB
- カラー:スペースグレイ
- キー配列:US
今回もRAMの容量は16GBではなく8GBのものをチョイス。16GBの容量があれば快適なのは間違いないでしょうが、2016年モデルの13インチMacBook Proを使っていても特に遅いと感じることもなかったので、価格の安さを重視しました。
ということで、2016年モデルの13インチMacBook Pro (Touch Barなし)は2017年モデルになって、どう進化したのかをレビューしていきたいと思います。
外観デザインは全く同じ
12インチMacBook 2017はパッケージのデザインが変更されたり、ロゴの書体が変更されるなど見た目での変化は少しだけありました。しかし、13インチMacBook Pro 2017に関しては全てにおいて同じデザインとなっており、本当に内部スペックだけが強化されたマイナーチェンジモデルであることが分かります。
61Wタイプの充電アダプタとUSB-Cケーブル、説明書、ステッカーが同梱されています。この辺りは2016年モデルから変更されていませんね。
では本体の外観を見ていきます。2017年モデルもAppleのロゴは光ることはありません。個人的にはこっちの方がシックでカッコいいと思っています。
ディスプレイの蓋を開くと自動的に電源が入り初期設定画面が表示されます。
初期設定が完了するとデスクトップ画面が表示されます。新品なのでやはり綺麗です。
本体の左側にUSB-C/Thunderbolt 3ポートが2つ搭載されています。
Touch Bar搭載モデルは右側にもう二つポートが追加され4つのUSB-C/Thunderbolt 3ポートを使用することができます。もしポートが二つで足りないことがあらかじめて分かっているのであれば、Touch Bar搭載モデルにした方が良いでしょう。
本体右側に3.5mmヘッドフォンジャックが搭載されています。
キーボードは2016年モデルから搭載されている第2世代バタフライ構造のキーボードが採用されています。
バタフライ構造のキーボードは本体サイズを薄くするために開発された新世代のノートブック用キーボードで2015年モデルの12インチMacBookから採用されました。
第1世代はキーを押した時の跳ね返りが若干弱かったことから使いにくいと感じる部分がありましたが、2016年モデルのMacBook Proから採用された第2世代バタフライ構造のキーボードはキーを押した時の跳ね返りがしっかりしたものになったので、タイピングしやすくなりました。ただ、打音が若干大きいのが気になるかもしれません。
背面にはステンレス製のAppleのロゴマーク。個人的には光らない現モデルの方がカッコいいと思います。2017年モデルのMacBook Proは外観の変化が全くないので見分けが付かないのが逆に良いのかもしれません。
なお、2017年モデルのJIS配列のキーボードは「shift」や「tab」、「option」キーが記号化されるなどの変更が施されています。
US配列のキーボードは今まで通り英表記です。
次に、2017年モデルと2016年モデルの性能についてベンチマークテストにて比較して見ましょう!
スペック比較
13インチMacBook Pro(Two Thunderbolt 3 Ports)の2017年モデルと2016年モデルのスペックを比較してみます。
モデル | MacBook Pro 13 2017 Two Thunderbolt 3 Ports |
MacBook Pro 13 2016 Two Thunderbolt 3 Ports |
---|---|---|
ディスプレイ | 13.3インチ 2,560 x 1,600ピクセル 広色域(P3) 500ニトの輝度 |
|
CPU | 2.3GHzデュアルコア Intel Core i5プロセッサ(Kabylake-U) |
2.0GHzデュアルコア Intel Core i5プロセッサ(Skylake-U) |
GPU | Intel Iris Plus Graphics 640 ・1台のディスプレイで5,120 x 2,880ピクセル解像度、60Hz、十億色以上対応 ・最大2台のディスプレイで4,096 x 2,304ピクセル解像度、60Hz、十億色以上対応 |
Intel Iris Graphics 540 ・1台のディスプレイで5,120 x 2,880ピクセル解像度、60Hz、十億色以上対応 ・最大2台のディスプレイで4,096 x 2,304ピクセル解像度、60Hz、十億色以上対応 |
RAM | 8GB 2,133MHz LPDDR3 (16GB 2,133MHz LPDDR3) |
8GB 1,866MHz LPDDR3 (16GB 1,866MHz LPDDR3) |
ワイヤレス | Bluetooth 4.2 802.11ac Wi-Fi |
|
ポート | Thunderbolt 3(USB-C)x 2
|
|
キーボード | 第2世代のバタフライ構造 | |
高さ 幅 奥行き 重量 |
1.49 cm 30.41 cm 21.24 cm 1.37 kg |
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カラー | シルバー、スペースグレイ | |
価格(税別) | 164,800円 | 148,800円 |
2017年モデルはCPUプロセッサがIntel第7世代のkabylake-Uに強化され、RAMの転送速度が1,866MHzから2,133MHzに高速化され、基本スペックが向上していることが確認できます。それ以外の変更点は特にない模様。
CPUの性能比較
Geekbench 4でCPUプロセッサの性能を比較してみると約20%ほど高速化されていることが分かりました。これは結構大きいような気がしますね。
13インチ MacBook Pro 2017 Core i5 2.3GHz kabylake-U |
13インチ MacBook Pro 2016 Core i5 2.0GHz Skylake-U |
性能差 | |
シングルコア 64bit | 4504 | 3969 | 約19%アップ |
マルチコア 64bit | 9461 | 7696 | 約23%アップ |
GPUの性能比較
次にGeekbench 4にて内蔵GPUの性能(Metal・OpenCL)を比較します。
13インチMacBook Pro 2017 Intel Iris Plus Graphics 640 |
13インチMacBook Pro 2016 Intel Iris Graphics 540 |
性能差 | |
Metal | 25605 | 24416 | 約5%アップ |
OpenCL | 29375 | 28026 | 約4%アップ |
CINEBENCH R15で内蔵GPU(OpenGL)とCPUの性能を比較します。
13インチMacBook Pro 2017 Intel Iris Plus Graphics 640 |
13インチMacBook Pro 2016 Intel Iris Graphics 540 |
性能差 | |
GPU(OpenGL) | 41.01 fps | 38.29 ftp | 約7%アップ |
CPU | 372 cb | 307cb | 約21%アップ |
SSDの性能比較
Disk Speed TestでSSDの性能を比較します。
13インチMacBook Pro 2017 | 13インチMacBook Pro 2016 | 性能差 | |
WRITE | 1309.3MB/s | 1303MB/s | ほぼ同じ |
READ | 2240.2MB/s | 2185.6MB/s | ほぼ同じ |
SSDの性能は2016年モデルで大幅に向上しましたが2017年モデルはほぼ同じという結果になりました。
総合性能(Novabench)
MacBook Proの総合的な性能を計測することができるNovabenchで比較します。
13インチMacBook Pro 2017 Intel Iris Plus Graphics 640 |
13インチMacBook Pro 2016 Intel Iris Graphics 540 |
性能差 | |
Total | 803 | 723 | 約11%アップ |
RAM | 182(9183MB/s) | 175(7896MB/s) | 約16%アップ |
CPU | 473 | 417 | 約14%アップ |
GPU | 77 | 69 | 約13%アップ |
SSD | 71(372MB/s) | 62(308MB/s) | 約15%アップ |
総合スコアとして11%、CPUは20%、GPUは5%ほどの性能が向上しているようです。CPUのスコアは2016年モデルの上位モデルとなるTouch Barを搭載しているCore i5に迫る性能を持っています。
上位モデルの13インチMacBook ProはUシリーズ28WのCore i5が搭載されていますが、下位モデル(Touch Bar非搭載)は低電圧の15WのCore i5が搭載されています。つまり、2017年モデルの下位モデルは2016年の上位モデルと同等の性能を持っているということになります。
まとめ
2016年モデルから乗り換える必要性はないでしょう。しかし、基本性能は思っていた以上に向上しているので、少しでも速いモデルを使いたいという方は乗り換えてもいいのかもしれません。Appleのスペック表によるとTouch Bar有無に関わらずバッテリー駆動時間は変わらないとしていますが、CPUの消費電力が15Wと28Wではかなり違い、バッテリーパックの容量も少なくなっており、Touch Barを搭載していないモデルの方が電池の持ちが良いというデータもあります。
外で使うことが多い13インチモデルだからこそ、電池の持ちが良い下位モデル(Touch Barなし)の性能が向上するのは素直に喜ばしいことです。