新MacBookに搭載のCore MはcTDPでクロックアップされたCPUプロセッサ?
12インチMacBookのCore Mプロセッサの型式
12インチMacBookのベンチマークが公開されたことで1.1GHzモデルに搭載されているCore Mプロセッサの型式がBroadwell-Yの「Core M-5Y31」であることが明らかになりましたが、実はこのプロセッサのクロック動作数は通常時のものと速度が違っており、MacBookに搭載しているCore Mプロセッサは「コンフィグラブルTDP-up」をしたものとなっているようです。
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コンフィグラブル TDP-up(cTDP)というのは、Intelの説明によると「TDPやプロセッサー周波数を固定点まで上げプロセッサーの動作とパフォーマンスが変更されるプロセッサー動作モード」なんだそうで、簡単にいえば通常の消費電力よりも上げることでクロック数を上げて性能を上げることができる技術です。似たようなモードにターボ・ブーストがありますが、cTDPは少しだけクロック数を上げるだけとなっています。
Core MとMacBookのスペックを比較
Core Mプロセッサのスペックは以下の通りになっています。
Core M-5Y31 | Core M-5Y51 | Core M-5Y71 | |
コア数 | 2/4 | 2/4 | 2/4 |
クロック周波数 | 0.9GHz | 1.1GHz | 1.2GHz |
cTDP クロック周波数 |
1.1GHz | 1.3GHz | 1.4GHz |
ターボブースト | 2.4GHz | 2.6GHz | 2.9GHz |
次にAppleが発表している12インチMacBookのプロセッサの仕様です。
通常モデル | 上位モデル | カスタマイズ | |
クロック周波数 | 1.1GHz | 1.2GHz | 1.3GHz |
ターボブースト | 2.4GHz | 2.6GHz | 2.9GHz |
このように比較すると辻妻が合わなくなってしまいます。
しかし、ターボブーストの周波数が通常版(Core M-5Y31)、上位版(Core M-5Y51)、カスタマイズ(Core M-5Y71)の周波数と一致しています。
基本的には通常のクロック周波数を使用せずにcTDPモードを利用して通常のCore Mプロセッサよりも高い周波数で動作し、上位モデルとカスタマイズモデルに関してはcTDPを少し下げた状態に設定しているのかもしれません。
Appleの公式発表ではプロセッサの消費電力は5Wであることを明らかにしています。
Core Mプロセッサの消費電力は4.5WとアナウンスされていることからcTDPモードにしていることから0.5Wほど消費電力が上がっているということなのかもしれません。
プロセッサは強化した方がいいか?
個人的には少しでも速いプロセッサが搭載されたMacBookが欲しいので1.3GHzのカスタマイズモデルが欲しいのですが、価格がいくらアップするかが不明なので考えているところ。ちなみに、他のモデルでは12,000円か18,000円の価格アップで上位のプロセッサに換装されているのでこれくらいの価格になるのではないかと思っています。
こちらはCore M-5Y31、Core M-5Y51、Core M-5Y71の通常クロック時のベンチマークです。(参考:technikaffe)MacBookに搭載されるCore Mはクロックアップされているのでこの数字よりも高いものになりますが、性能差においての比較になります。
Passmark CPU Mark
Geekbench 3, 64bit (Multi-Core)
5Y31と5Y71の性能差はPassmark CPU Markで約600、Geekbench 3で約700となっており、性能に不安視されているMacBookですから尚更カスタマイズをした方がいいのかな…と思ってしまいますね。