iPad ProのA9XはPowerVR Series7XTの12コアカスタムGPUを搭載か
iPad ProのA9Xは12コアのGPU搭載か
iPad Proに採用されているA9XプロセッサのGPU部分には12コア(クラスター)のPowerVR 7XTのカスタムバージョンが搭載されていることがThe Motley Foolが伝えています。
A9XプロセッサのX線画像が公開されており、緑色のブロックがCPUコア、青色の部分がGPUコアとなっており、A9プロセッサには存在していた4MBのL3キャッシュが削除されているそうです。これはA9Xがより高速なLPDDR4のRAMを採用したことでL3キャッシュが必要なくなったのではないかと見ているようです。
A9XはA8Xの約2倍のGPU性能
AppleはA9Xは初の64bitプロセッサとなったA7と比較して2.5倍のCPU性能、5倍のGPUの性能を持っていることを明らかにしており、iPad Air 2に採用されているA8Xと比較しても2倍の性能を誇っています。
A9Xがここまで性能を上げることができたのは、iPhone 6s/6s Plsuに採用されているA9プロセッサと同じ14/16nmプロセスルールを採用し微細化したことによりクロック動作数を1.5GHzから2.25GHzへと大きく引き上げることが可能となったこと、さらにGPUコア部分にImagination Technologies社のPowerVR Series7XTの12コア(クラスター)にカスタマイズされたものが採用されていることから実現可能となったようです。
iPad Air 2 | iPhone6s | iPad Pro | |
GPU | PowerVR GXA6850 | PowerVR GT7600 | PowerVR 7X カスタムバージョン |
コア数 | 8 | 6 | 12 |
ALU | 256 (FP32) | 192 (FP32) | ? |
プロセスルール | 20nm | 14/16 nm | 14/16 nm |
なお、Imagination TechnologiesのPowerVR Series7XTシリーズのは12コアというGPU製品はありません。なので、AppleもiPad Proのために開発されたカスタムバージョンなのではないかと見られているようです。
iPad Air 2のA8X(GPU 6コア)からiPad ProのA9X(GPU 12コア)になったことで、単純計算でGPU性能が2倍になったということになります。AppleのAプロセッサの性能はビックリするような進化を遂げており、12インチのMacBookに搭載されているIntelのCore Mプロセッサを上をいく性能に進化しています。
アーキテクチャの違い(OS Xはx86-64、iOSはARMv8)をクリアすることができればMacBookにAプロセッサが採用されるという可能性も高まりつつあるのかもしれせん。(Intelとの政治的な問題が置いておいて)
もし、MacBookがARMプロセッサで動くようになれば素人考えでiOSアプリの移植も簡単になりそうですが、どうなんでしょうかね。問題はローエンドとハイエンドのMacBookでARMとx86系が混在するという点でしょうか…。まあ、当分はなさそうですが。