A10Xプロセッサは10nmプロセスのTSMC製で歴代最小サイズのチップに!

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A10X FusionはTSMC製の10nmプロセスを採用

10.5インチと12.9インチのiPad Pro(2017)に搭載されているA10X FusionプロセッサはTSMC製の10nmプロセスで製造されていたことがTechInsightsが分析した結果より明らかになりました。

A10Xプロセッサ

前モデルに搭載されていたA9Xプロセッサは16nmのプロセスで製造されたチップでCPUコアは二つ搭載していましたが、A10Xプロセッサは10nmにさらに微細化されCPUコアはパワーコアが3つ、エココアが3つの6コアになり、A9Xよりも30〜40%ほどパフォーマンスが速くなっています。

iPad Pro CPUの性能比較

左からA10X(iPad Pro 10.5)、A10(iPhone 7)、A9X(iPad Pro 9.7)、A9(iPad)

CPUコアを2コアから6コアに大幅に増やすことができたのもプロセスルールが16nmから10nmになったことが大きかったのでしょう。一般的にプロセスルールの微細化は生産プロセスの問題から歩留まりが悪化しコストが上昇するリスクもありますが、Appleはそれだけのリスクを背負っても取り組むことができるだけの財力があるということになります。

10nmのプロセスルールはA10Xが初めて

iPhone7/7 Plusに搭載されているA10は16nmのプロセスで製造されており、Appleが10nmのプロセスルールを採用したのはA10Xが初めてということになります。同世代チップで異なるプロセスルールが採用されたのは珍しいことかもしれませんね。

今までの流れであればiPhoneが先行して新技術を採用することが多い傾向にありましたが、iPad Proに搭載されているA10Xで新技術となる10nmのプロセスを採用したのは非常に興味深いところでもあります。

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歴代のA-Xチップでは最小サイズ

10nmのプロセスで製造されたA10Xのダイサイズは96.4㎟となっており、16nmのプロセスで製造されたA9Xの147㎟からかなりサイズダウンしていることが分かります。

A10X ダイサイズ

このサイズは歴代のA-Xチップの中でも最小サイズとなっており省電力化にも一役買っていることになり10nmプロセスがいかにすごい技術なのかが分かります。ちなみに歴代チップのプロセスルールは以下のとおり。

  • A5、A5X:45nm(A5だけ数年後に32nmに)
  • A6、A6X:32nm
  • A7:28nm
  • A8、A8X:20nm
  • A9、A9X:16nm  or 14nm
  • A10:16nm
  • A10X:10nm

2017年秋にリリースされる予定のiPhone8のA11はA10Xと同じ10nmが採用される可能性が非常に高そうですね。A11はA10Xよりも性能と高いものになるのか、それとも同等レベルのプロセッサになるのか、気になるところですね。

なお、iPhone8向けのA11チップはすでに生産が開始されていると伝えられています。

9To5Mac
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