iOS11が正式リリース!新機能と変更点のまとめ!32bitアプリは動作しないので注意!
AppleがiOS11を正式リリース!
AppleがiOS11を正式にリリースしました!iOS11はiPadを中心に操作性を大きく改善したバージョンとなっており、指一本でホーム画面に戻ることができるようになり、マルチタスク(App Space)の機能が強化され、ファイル管理をしたり、ドラッグ&ドロップでファイルや写真をアプリ間移動することができるなど、よりiPadがパソコンライクな使い方ができるようになり、使い勝手が大きく向上しています。
iOS11の容量はデバイスによって異なりますが2GB前後となっています。iOS10の時は1.7GB程度でした。
iOS11へのアップデートは「設定」→「ソフトウェアアップデート」から実行することが可能となっていますが、iOS11はメジャーアップデートとなっているので、iPhoneやiPadのバックアップを取ってからアップデートをすることをお勧めします。
バックアップは「設定」→「iCloud」からバックアップをするiCloudバックアップと、MacやPCを接続してiTunesからバックアップをする二つの方法があります。iTunesによるバックアップは完全バックアップが可能なので、もしMacやPCを持っているのであれば、iTunesによるバックアップをすることをオススメします。
またiOS11では32bitのアプリが動作しなくなるのでアップデートする前に32bitのアプリを使用していないか確認をした方がいいでしょう。確認は「設定」から「一般」→「情報」から「App」で32bitアプリがインストールされている場合のみ「Appの互換性」という項目でアプリの数を確認することができるようになっています。
iOS11の主な新機能について
個人的に気になるiOS11の新機能についてまとめました。
カメラのコーデックにHEIF/HEVC(H.265)を採用
iOS11ではコーデックが新世代のHEIC/HEVC(H.265)が採用され、写真と動画の保存容量を半分に削減することが可能となります。それに合わせて拡張子が写真が「.JPG」から「HEIC」に変更となります。動画の拡張子は今まで通り「.MOV」ですが、エンコードが「H.264」から「H.265」に変更されることになります。
画質を比較してみたところほぼ同じで違いは分かりません。同等の画質を維持しながら保存容量を半分も縮小することができるのは、大きな進化と言えそうです。
標準カメラでQRコードの読み取りが可能に
Androidでは当たり前にできていたことですが、iOS11でようやくQRコードの読み取りを標準カメラですることができるようになりました。特に難しい設定をすることなく、標準カメラを使ってQRコードを撮影するだけで自動的にURLにジャンプすることができるようになっています。
片手用キーボード(iPhone)
4.7インチと5.5インチ、5.8インチのiPhoneにて、キーボードに片手用のキーボードが追加され、キーボードを左右に寄せることが可能になりました。
これにより5.5インチのiPhone 8 Plusや5.8インチのiPhone Xの文字入力を片手ですることが可能となります。この機能はかなり重宝することになりそうですよね。その代わりなのかどうかは不明ですが、簡易アクセスモードがiOS11で廃止されました。
また、iPadのキーボードではキーを下にフリックして数字、記号、句読点を入力することが可能となっています。
新しくなったコントロールセンター
iOS11ではコントロールセンターが刷新され、すべてのコントロールを1つのページに収めることが可能になりました。画面の明るさや音量調整がより直感的に調整することができるようになり、さらにユーザー側でカスタマイズすることもできるようになっています。
画面収録機能が搭載
iOS11では画面を動画で収録することができる機能「画面収録」が搭載されています。スクリーンショットを撮影する感覚で画面を動画撮影することができるので、SNSにシェアするときなど非常に便利になりそうです。
新しくなったDock(iPad)
iPadのDockが新しくなり数多くのアプリを置くことが可能になりました。
確認したところDockに置くことができるアプリの数は13個でした。また、アプリを起動している時も画面下からスワイプすることでDockを呼び出すことができ、簡単にアプリが切り替えられるようになっており、DockからSplit ViewやSlide Overといったマルチタスク機能を利用することができるようになるなど、使い勝手が大きく進化しています。
Slide OverとSplit Viewの機能が向上(iPad)
iOS10ではSlide Overを呼び出している時にSplit Viewを同時に利用することができませんでしたが、iOS11ではSlide Overを呼び出している時にSplit Viewを同時に利用することが可能となりました。ただし、10.5インチと12.9インチのiPad Proのみ。また、アプリ画面を簡単に左右入れ替えることができるようになりました。
ドラッグ&ドロップ(iPad)
ついに、iOSでもドラッグ&ドロップに対応しました。専用にファイル管理アプリが搭載されただけではなく、写真アプリの写真をドラッグしてメッセージアプリやメール、SNSにそのままドロップして写真を直接送信することができるようになります。
メモアプリで書類をスキャンできるように
iOS11のメモアプリから書類をカメラでスキャンすることができるようになります。傾き補正機能が搭載されているので、とても綺麗にスキャンすることができるのが大きな特徴となっています。
そのほかにも数多くの新機能が搭載されています。
リリースノート
Appleが公開しているiOS11のリリースノートです。iOS11は以下の新機能が追加されています。
App Store
- 素晴らしいAppやゲームをいつでも見つけやすいように、全面的に新しくデザインされたApp Store
- “Today”タブで、エディターチームによるストーリーや、ハウツーの記事などにより、新しいAppやゲームをより簡単に見つけることが可能
- “ゲーム”タブで、新しいゲームを探したり、ランキングによって今どれぐらい人気があるのかを知ることが可能
- 専用の“App”タブで、おすすめ、ランキング、カテゴリの情報を見ることが可能
- “App”ページにはより多くのビデオプレビューおよび“エディターのおすすめ”バッジが追加され、より簡単にユーザ評価とレビューやApp内課金情報を知ることが可能
Siri
- より自然で表現力が豊かになった新しいSiriの声
- 英語の単語や語句を中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語に翻訳可能(ベータ版)
- Safari、News、メール、メッセージの使用状況に基づいてSiriから提案をする機能
- “メモ” Appと連係して、To-Doリスト、メモ、リマインダーの作成が可能
- 銀行取引用のAppと連係して、口座振替や残高処理が可能
- QRコードの表示が可能なAppと連係が可能
- ヒンディー語および上海語の音声入力を追加
カメラ
- “ポートレート”モードに、光学手ぶれ補正、HDR、True Toneフラッシュの対応を追加
- 新しいHEIFおよびHEVCフォーマットにより、写真とビデオのファイルサイズをほぼ半分に削減
- より自然な肌のトーンになるように再設計された新しい9つのフィルタ
- QRコードを自動的に認識してスキャンすることが可能
写真
- Live Photosに“ループ”、“バウンス”、“長時間露光”のエフェクトを追加
- Live Photosで、音を消したり、トリミングしたり、キー写真を選んだりすることが可能
- “メモリームービー”はコンテンツを縦向きおよび横向きに自動的に適応
- ペット、赤ちゃん、ウェディング、スポーツイベントなどの十数個以上の新しいメモリーが追加
- “ピープル”アルバムはより正確になり、またiCloudフォトライブラリによりデバイス間で常に同期させることが可能
- アニメーションGIFに対応
マップ
- 主要な空港およびショッピングセンターの屋内地図に対応
- ターンバイターン経路で、車線案内および制限速度情報に対応
- ダブルタップおよびスワイプにより、片手でズームが可能
- デバイスを動かしてFlyoverを操作することが可能
運転中の通知を停止
- 運転中であることを認識して自動的に通知を停止し、iPhoneの画面を暗くして音が鳴らないようにする機能を追加
- 運転中であることを、知らせたい連絡先にのみ自動的にiMessageで伝えることができる機能を追加
iPad用の新機能
- 新しいDockは、よく使う項目や最近使った項目にどの画面からでもアクセス可能になり、現在使用中のAppの前面に表示することも可能
- Dockは自動的にサイズ変更し、よく使うAppをすべて追加することが可能
- 最近使った項目およびContinuityのAppはDockの右側に表示
- 拡張されたSlide OverとSplit View
- Dockから簡単にAppをSlide OverやSplit Viewに開くことが可能
- Slide OverとバックグラウンドAppの同時作動に対応
- Slide OverおよびSplit Viewに開いたAppを画面の左側に配置することが可能
- ドラッグ&ドロップ
- iPad上でテキスト、写真、ファイルをApp間で移動可能
- Multi-Touchで複数の項目を一度に移動可能
- スプリングローディングでコンテンツをApp間で移動可能
- マークアップ
- 書類、PDF、Webページ、写真などの間でマークアップを使用可能
- インスタントマークアップ – Apple Pencilを注釈を入れたいところに置くだけで書き始めることが可能
- PDFを作成し、プリント可能なものすべてにマークアップすることが可能
- メモ
- Apple Pencilでロック画面をタップして素早く新規メモを作成可能
- Apple Pencilをメモの本文のどこかに置くだけでインライン描画を始めることが可能
- 手書き文字の検索が可能(英語と中国語のみ)
- ドキュメントスキャナ機能は書類の傾きを自動補正し、イメージフィルタを使用して影を削除
- 情報を整理して表示できるように表機能に対応
- 重要なメモをリストの一番上にピンで固定することが可能
- ファイル
- ファイルをブラウズ、検索、整理するためのまったく新しい“ファイル” Appを追加
- iCloud Driveおよび他社製のクラウドストレージサービスと連係が可能
- “最近使った項目”タブで、Appやクラウドサービス間を通して最近使用したファイルを見ることが可能
- フォルダの作成や、名前、日時、サイズ、タグでファイルの並べ替えが可能
QuickType
- iPadで、キーを下にフリックして数字、記号、句読点を入力することが可能
- iPhoneで、片手用キーボードに対応
- アルメニア語、アゼルバイジャン語、ベラルーシ語、ジョージア語、アイルランド語、カンナダ語、マラヤーラム語、マオリ語、オリヤー語、スワヒリ語、ウェールズ語のキーボードを追加
- 10キー拼音キーボードでの英語入力に対応
- 日本語ローマ字キーボードでの英語入力に対応
HomeKit
- AirPlay 2スピーカー、スプリンクラー、蛇口を含む、新しいアクセサリタイプに対応
- 人の検知、時間、アクセサリに基づいた作動機能を拡張
- QRコードおよびタップしてアクセサリをペアリングする設定に対応
拡張現実(AR)
- App StoreのAppが使用可能なAR技術により、現実の風景上に仮想的なコンテンツを重ねて、インタラクティブなゲーム、夢中になるようなショッピング体験、工業デザインなどを開発可能
機械学習
- App StoreのAppが使用可能な機械学習技術により、高パフォーマンスおよびユーザのプライバシー保護のために、デバイス上で処理された機械学習データを用いたインテリジェント機能を提供することが可能
その他の機能および改善
- コントロールセンターのデザインが変わり、すべてのコントロールを1つのページに収めることが可能
- アクセシビリティ、アクセスガイド、拡大鏡、テキストサイズ、画面収録、Walletを含む、コントロールセンター用のカスタムコントロール
- Apple Musicで友達とミュージックを見つけられます。 プロフィールを作成して、友達とプレイリストやよく聴くミュージックを共有可能
- Apple Newsに、あなた向けにカスタマイズされたTop Stories、Siriからの提案、“Today”に表示される今日のベストビデオ、エディターが選んだ重要な記事が表示される新しい“Spotlight”タブなどの機能が追加
- “クイックスタート”の自動設定機能により、Apple IDを使用してiCloud、キーチェーン、iTunes、App Store、iMessage、FaceTimeにサインインが可能
- “クイックスタート”の自動設定機能により、言語、地域、ネットワーク、キーボード、利用頻度の高い場所、Siriへの話しかけ方、ホームおよびヘルスケアデータを含む、デバイス設定を復元可能
- Wi-Fiネットワークへのアクセスを簡単に共有可能
- ストレージ最適化の通知、および、“設定”で“写真”や“メッセージ”などAppの使用容量を減らすことが可能
- 緊急SOS機能により、現在地の位置情報に基づいて救急サービスに通話し、また、緊急連絡先へ自動的に通知を送信、現在地の位置情報を共有、およびメディカルIDを表示することが可能
- FaceTimeで、相手のMacまたはiPhoneのカメラからLive Photosを撮影することが可能
- SpotlightおよびSafariで簡単にフライト状況を確認可能
- Safariで辞書引き、単位換算、計算に対応
- ロシア語-英語の二言語辞典を追加
- ポルトガル語-英語の二言語辞典を追加
- 新しいアラビア語のシステムフォントに対応
アクセシビリティ
- VoiceOverがイメージの説明に対応
- VoiceOverがPDFの表とリストに対応
- “Siriにタイプ入力”が基本的な検索クエリーに対応
- ビデオの音声および点字キャプションに対応
- Dynamic Type機能により、テキストおよびAppのUIの文字サイズを大きくすることが可能
- “色を反転”を再設計し、メディアコンテンツの見やすさを改善
- “選択項目の読み上げ”および“画面の読み上げ”での強調表示色の改善
- スイッチコントロールのタイプ入力で、単語全体を一度にスキャンおよびタイプ可能