AppleがLightningコネクタを廃止される可能性

12インチのMacBook StealthはThunderboltやUSBだけではなく、電源のMagSafeまでが「USB Type-C」に統合されるという驚きの仕様になるという情報が出て話題となりましたが、AppleがMacシリーズに「USB Type-C」を採用するということは、iPhoneのLightningコネクタもいよいよ廃止される可能性もあるということではないでしょうか。

Lightningコネクタは画期的だった

iPhoneにはAppleの独自設計となるLightningコネクタが採用されており、2012年にリリースされたiPhone 5から標準コネクタとして搭載されました。Lightningコネクタの特徴としては非常に小さなコネクタでありながら、上下どちらからでも接続することができ、当時としては衝撃的なコネクタであったことは間違いありません。

USBは古くからあるコネクタで非対称コネクタであることから挿す方向は決まったものでした
。しかし、リバーシブルであるUSB3.1 Type-Cが発表されたことで、今後のコネクタはUSB-Cのようなコネクタが標準的なものになる可能性が高いといえるでしょう。

とはいえ、2015年1月現在においてUSB Type-Cコネクタを採用した製品は発売はされておらず、スマートフォンの標準コネクタは上下裏表があるMicro-USB Type-Bが広く採用されています。もし、MacBookにおいてType-Cコネクタが採用されることになれば、2015年がUSB Type-C元年になることは間違いなさそうです。

Lightningコネクタは転送速度が遅い

Lightningコネクタは見た目はリバーシブルで先進的なコネクタですが、性能は480Mbpsの転送速度のUSB2.0がベースとなっており、5Gbpsの転送速度があるUSB 3.0の普及が進んだ今では転送速度はお世辞にも速いとはいえません。

高速化されたLightningコネクタが登場することも考えられますが、もしMacシリーズにUSB TypeCが積極的に採用された場合に、iPhoneやiPadでLightningコネクタにこだわる必要性もなくなってしまいます。

やはりUSB TypeCに？

過去にApple一押しだったFireWireはiPodやMacBookなどの製品に採用されてきましたが、今ではその姿をみることはなく完全に撤廃されました。

と考えると、次世代のiPhoneではLightningコネクタが同じように撤廃され標準規格であるUSB Type-Cを実装することになるかもしれません。もし、iPhoneでUSB TypeCが採用されれば充電のためのケーブルを複数持ち歩く必要もなくなるので、ユーザーとしてはかなり嬉しい状況になることでしょう。

追記：MacBookにUSB-Cポート搭載へ

2015年3月にリリースされた12インチのMacBookにて、充電コネクタの機能を融合されてUSB-Cコネクタが採用されました。

転送速度はUSB 3.0と同等の5Gbpsですが、充電もUSBからすることができるようになりモバイルバッテリーを使って充電をするということも可能になるなど、新しい使い方が可能となりました。

追記：USB-Cの普及が進む

2016年8月現在において、価格の高い製品においてUSB-Cのコネクタが採用されることが多くなってきました。2015年3月にリリースされたMacBookを皮切りに、GoogleのAndroidスマートフォンのNuxus 5XやNexus 6P、SAMSUNGのGalaxy S7 edge、ASUSのZenfone 3などにも採用が進んでいます。

PCもハイエンドの薄型モデルを中心にUSB-Cの普及が進みつつあります。Appleが2016年秋にもリリースするというMacBook Proなどにも搭載されるのではないかとみられています。

追記：Lightningコネクタの転送速度が向上

2015年10月に発売が開始されたiPad Proに搭載されたLightningコネクタは転送速度が向上しUSB 2.0規格から3.0規格の転送速度で通信をすることができるように進化しています。

USB-CコネクタはLightningコネクタと比較しても少しだけ筐体が大きいので薄型化が進むiPhoneに採用するのは、少し厳しいという判断もあるのかもしれませんね。